教師の人間的資質と教育技術
「要約」
教師に求められる人間的資質として、ドイツの教育者ケルシェンシュタイナーは『5つの魂』のなかで、その特徴を4つに分類した。
教師の資質とは、第1に子どもに対する純粋な深い愛情を持っていることである。そして同時に彼らとともに生活し、考えることの出きる、心の若さがなければならない。また、彼は教師の視野が狭くなりそうなときや、相手が苦しいときに、救う方法として、ユーモアの大切さを説いている。
第2に子どもの心理を敏感に把握し、解決へ導く力があることが必要である。
教育を行ううえで、目の前の子どもの本質を正しく理解し、感情を読み取ろうとすることは子どもの心の扉を開くことにつながる。もし問題が起こっているのなら、日々の子どもの心理を把握することが解決の手立てとなるからである。
第3に一人一人の子どもの可能性を観察し、その子どもに適した人格の形成を発見する能力があることが必要である。教師の仕事は、日々変化する子どもの教育に携わり、可能性を開く創造的な職業である。変化のめまぐるしい時代を生きていく子どもたちの人格を見極め、よりよい人格形成を行うことは子どもの成長・発達のなかで大変重要である。...