西洋史 2

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    第一次世界大戦にいたる国際関係の推移について考察せよ。
     19世紀半ば以降、イギリスをはじめとする主要国では高度経済成長が続いたが、1873年にウィーンで起きた経済危機をきっかけに「大不況」が20年間続くこととなった。その要因は世界的な産業構造の変化にあった。1880年代、アメリカは工業生産でイギリスを追い抜き世界一となり、ドイツも1890年代に重化学工業でイギリスを凌ぐ勢いをみせた。日本、ロシア、イタリアでも産業革命がおこり、工業製品をめぐる国際的な競争が激化した。同時に、スエズ運河の開通など国際的な交通や輸送網の発達によって安価な穀物や原材料がヨーロッパへ流入、穀物の価格下落を招くなど、工業、農業ともに不況に陥ったのである。
     「大不況」に直面したヨーロッパでは、イギリスを除くほとんどの国が保護貿易政策を採用、国内市場を防衛するとともに、列強は競って製品や資本の輸出市場、原材料の確保を目指して植民地の獲得や再分割競争に乗り出すこととなった。この背後にあるのが帝国主義である。
    1870年代に入ると、重化学工業における技術革新が進み、金属、機械、電気、化学などの産業が大きく発展した(第...

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