小学校における国語科の目標は、現行の学習指導要領では、次の二つに重点が置かれている。一つは自分の考えを積極的に表現する能力や態度の重視、二つめが「伝え合う力」の育成である。後者は、互いの立場や考えを尊重しながら言葉で伝え合い、豊かな人間関係を築く能力の育成を目指すものである。このような流れの中で、児童が積極的に自己の意図や思いを適切に伝え合い、話し合いにより建設的に問題解決や創造ができるよう、教師がそのような場を多く設定することが求められる。ここでは、5学年の「心に残る。この店、この人」の事例について、授業の成果と課題をそれぞれ考察したい。
本題材は、自分のお気に入りの店を紹介したり、相手の紹介に対して質問したり、意見を述べ合う活動である。つまり、「話す」「聞く」「話し合う」能力の育成が求められる。これをふまえ、まずは成果について述べたい。
第一に、児童が無理なく活動に取り組めるよう、活動の説明の仕方に工夫が見られた。導入の際、児童になじみのある駄菓子屋さんの話を教師が表現豊かに語った。
テキスト「第2章 話すこと・聞くこと「心に残る!この店、この人」」の事例を熟読し、この授業の成果と課題について具体的に述べなさい
小学校における国語科の目標は、現行の学習指導要領では、次の二つに重点が置かれている。一つは自分の考えを積極的に表現する能力や態度の重視、二つめが「伝え合う力」の育成である。後者は、互いの立場や考えを尊重しながら言葉で伝え合い、豊かな人間関係を築く能力の育成を目指すものである。このような流れの中で、児童が積極的に自己の意図や思いを適切に伝え合い、話し合いにより建設的に問題解決や創造ができるよう、教師がそのような場を多く設定することが求められる。ここでは、5学年の「心...