映画『青chong』を観て【監督】李相日
宙に浮いた民族、在日コリアン~『青chong』を観て~
青chongは朝鮮学校に通った人相日が学校の卒業制作で作った、朝鮮学校での男子学生を主人公とした映画なのですが、私はこの映画を観てすぐに自分は朝鮮学校についてなにも知らなかったんだと気付かされました。私は朝鮮学校の黒板の上に金日成、金正日の写真がかかっていることすら知らなかったのです。
私は以前まで朝鮮学校は韓国、北朝鮮関係なく、朝鮮から強制連行された朝鮮人の子孫たちのための学校であると考えていました。なので映画の最初に、その朝鮮学校に金日成や金正日の写真が映し出されたのは驚きました。
韓国と北朝鮮は現在朝鮮戦争休戦中で対立しているので、北朝鮮の思想のもとでは大韓民国系のコリアンは学べるわけがないと思ったからです。そこで私は、朝鮮学校は北朝鮮出身者の子孫のための学校であるのだと考えました。しかし映画の中には韓国人の人物も登場し、そのことは、私を戸惑わせました。私がこのことについて疑問に思いインターネットにて検索してみると、朝鮮学校は朝鮮民主主義人民共和国系の在日コリアンに対して朝鮮民主主義人民共和国の立場から民族教育をする...