目的
生物学的に興味のある現象について、その現象に関わる化学物質の構造や電子状態などを、量子化学計算を用いて予測し、その現象の発生機構やその状態における分子状態について考察する。
概要
生物の遺伝情報を担う遺伝子にはアデニン・チミン・グアニン・シトシンからなる塩基対より構成され、これらはタンパク質と比べる小さい分子でありながら果たす役割は極めて重要である。本実験では、タンパク質や遺伝子、あるいは生物学的に興味のある現象について、その現象に関わる化学物質の構造や電子状態などを量子化学計算により予測し、現象の理解を深めると共に、分子モデリングや物性予測といったコンピューター化学の分野を体験してみる。
実験方法
実験書参照。
結果と考察
ニンヒドリン反応の発色と分子構造との関係
以下にそれぞれの最適化前と最適化後の生成熱を示す。
表1 物質ごとの生成熱について
物質名 最適化前の生成熱 [kcal/mol] 最適化後の生成熱[kcal/mol] グルタミン酸 -182.9163 -199.798 ニンヒドリン -84.158 -132.735 RHP 546.679...