1.目的
まず、半導体の中で光がいかに吸収されるかを理解する。そのために半導体の
分光透過率を測定し、これをもとに吸収係数と光のエネルギーの関係を求める。
半導体の種類(直接遷移型、間接遷移型)により吸収の生じ方が異なるのはバンド構造の
相違を反映した結果であることを確認する。
次に、発光ダイオードの発光原理を学び、半導体における光過程全般について理解する。
2.実験方法
(1)分光透過率の測定
直接遷移型半導体GaAsと間接遷移型半導体GaPの分光透過率を分光光度計で測定する。
(2)半導体試料の薄さtと反射率Rを調べ、次式を用いて吸収係数αの波長依存性を計算する。
(3)吸収係数αを光のエネルギーhv [eV]の関数としてプロットしていく。
このとき、直接遷移型半導体の場合には、縦軸に 、横軸にhvをとり、直線が横軸をきる点より、エネルギーギャップEgを求める。
間接遷移型半導体の場合は、縦軸を、横軸をhνにとって、の延長線が横軸を切る位置からの値を、また、の直線が横軸を切る位置からの値をそれぞれ読み取る。これらの値を平均することにより、エネルギーギャップE...