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哲学概論
自然科学の哲学における、実在論と道具主義の違いについて、ラムジー文の方法と関連づけて説明する。
第一 実在論について
実在論(realism)の定義
電子や磁場や重力波といった理論語について、その指示対象としての電子や磁場や
重力波が実際に存在する、と考える立場。
実在論(realism)について
本定義に倣って私見を述べながら説明する。
理論語とは知覚できないものをいう。例示すれば、既出の電子、磁場または重力波といったものである。実際にそれらを知覚することはできないが、我々はしばしばそれを存在するものとして扱う。対義語に観察語がある。
なぜそれらを存在するものとして扱うのかというと、カルナップは「この存在者について科学は着々と知識をえていくのだ、(カルナップ p.262)」と言及している。つまり、ある理論語を存在すると仮定すれば、たとえその構造がわかっていなかったとしても、その存在に対して、将来的に多くの知識を得ることができると期待できるのである。
本立場の擁護者は、科学が継続的に進歩するものとして考えていることに特徴がある。つまり、実在するとした理論に...