法存在の諸学説について(単位取得)(2010年)

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    資料紹介

    単位を取得済みの合格レポートです。法の存在が何によりその基礎を有しているのかついては、様々な見解がある。法は、その時代、その国を生きた先人たちの知恵の結集であり実体験の反映であるため、その基礎とするところには民族・国家的特色や歴史的特色があり、またこれを説明する学説も諸説存在する。法の本質は記述されている文章の内容や構成、論理にあるのではなく、これが必要となった環境やこれを採ることとなった時代の体験が重要であり、これに目を向けることでその時代の国家のあり方が見えてくる。

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    法の存在が何によりその基礎を有しているのかついては、様々な見解がある。法は、そ
    の時代、その国を生きた先人たちの知恵の結集であり実体験の反映であるため、その基礎
    とするところには民族・国家的特色や歴史的特色があり、またこれを説明する学説も諸説
    存在する。法の本質は記述されている文章の内容や構成、論理にあるのではなく、これが
    必要となった環境やこれを採ることとなった時代の体験が重要であり、これに目を向ける
    ことでその時代の国家のあり方が見えてくる。すなわち、ルールを決めるための論理展開
    として法律が存在するのではなく、ある時代に必要性を実感された理念が基となりその対
    処法として体系化されたものが法である。こうした視点から主な方存在の諸学説を見てい
    きたい。

    モラル、道徳と法

    法存在の基礎についての解釈論で最も基本的なものは自然法説である。自然法は古代か
    らヨーロッパ文明の中核をなしてきた法思想である。自然法とは、国家が制定する実定法
    以前に、人間社会を成り立たせている基本的なルールがあり、これが何ら強制や権威なし
    に法として成立していると考えるものである。暗黙のうちにルールとなった社...

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