法学2010課題2

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    資料紹介

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    法も道徳も共に社会生活において、我々の行為を律する規範である。しかし、この両者の関係はアメリカの禁酒法のように、道徳の規範が法の領域まで拡大された時、その法律は法としての機能を喪失し、ナチスのニュルンベルク法のように、立法が道徳の要請を無視した場合、法が恐るべき凶器になることもある。つまり、法と道徳とは無関係ではありえないが、また同一視する事も出来ない。したがって、問題となるのは社会の健全な発展のために、道徳に留めておくべき領域は何か、法を取り入れるべき領域は何かという事である。

     歴史的に見ると、近代市民法を支柱に発展した資本主義社会において、「法と道徳を峻別しなければならない」、つまり道徳と法の明確な区別は、市民社会を円滑にするための欲求であったが、富の偏在、一部の市民にのみ奉仕する法等々の軋轢が生まれ、改めて、法と道徳との関係、法の本質が議論されるようになった。

     法と道徳の関係を生産的に考えるにあたり、2つの前提条件を約束事として検討する。

    ①法も道徳も社会に存在する客観的規範であり、それらを同一の次元において把握する。

    ②法も道徳も多元化現象を呈すると考え、法も道徳も...

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