1、はじめに
このレポートでは講義で取り上げられた問題の中でも合併について取り上げてある。さらには、地域は私の母方の実家がある瑞浪市を含む東濃西部地域に絞った。その地域は土岐市、笠原町、多治見市、瑞浪市を包含し、一時は合併協議会が発足したが合併はまとまらず、今年に入って多治見市と笠原町だけが合併し新生「多治見市」となった。合併がまとまらなかったところから、この平成の大合併の問題点を炙り出すことをこのレポートの目標としている。
2、日本における三度の大合併
日本はイギリス、スウェーデンと同様に市町村合併により自治体規模を拡大し、行政サービスを充実させてきた国だといわれている。日本は既に明治、昭和と二度にわたる大合併を経験した。そして今日、三度目の大きな合併の波が押し寄せてきており、平成の大合併と呼ばれる。以下、明治・昭和の大合併を概観した上で平成の大合併に触れる。
明治維新後の近代化過程での合併が第一波で、明治政府の手によるこの合併は、近代的自治制度の基盤を整える狙いから、最小の村でも小学校を持てる規模を基礎自治体の資格とし、300~500戸、人口で800人以上とした。交通手段は馬、船、徒歩が中心の時代であり、役場まで徒歩で30分ほどが合併エリアといわれ方もした。
昭和の大合併では現在の市町村の骨格が作られた。町村合併促進法、新市町村建設促進法の二つの法律で合併が進められ、最小の村でも中学校をもてる人口八千人以上を基礎自治体の資格とした。役場まで、自転車で30分程度が合併エリアといういわれ方もした。ただ、中学校という基準だけではなく、戦後改革で増加した自治体の仕事を効率よく運営できる体制作りを目指していたといえる。
タイトル「平成の大合併の問題点-東濃西部地域を題材に-」
1、はじめに
このレポートでは講義で取り上げられた問題の中でも合併について取り上げてある。さらには、地域は私の母方の実家がある瑞浪市を含む東濃西部地域に絞った。その地域は土岐市、笠原町、多治見市、瑞浪市を包含し、一時は合併協議会が発足したが合併はまとまらず、今年に入って多治見市と笠原町だけが合併し新生「多治見市」となった。合併がまとまらなかったところから、この平成の大合併の問題点を炙り出すことをこのレポートの目標としている。
2、日本における三度の大合併
日本はイギリス、スウェーデンと同様に市町村合併により自治体規模を拡大し、行政サービスを充実させてきた国だといわれている。日本は既に明治、昭和と二度にわたる大合併を経験した。そして今日、三度目の大きな合併の波が押し寄せてきており、平成の大合併と呼ばれる。以下、明治・昭和の大合併を概観した上で平成の大合併に触れる。
明治維新後の近代化過程での合併が第一波で、明治政府の手によるこの合併は、近代的自治制度の基盤を整える狙いから、最小の村でも小学校を持てる規模を基礎自治体の資格とし...