設題:テキストの11ページの表6でとりあげられている社会学者のなかから任意の1人をとりあげ、その学者の学説やキーワードをとりいれながら、その学問的性格をまとめよ。
ドイツの社会学者マックス・ヴェーバーについて採り上げ、学説や学問的性格を論じることとする。
マックス・ヴェーバーは19世紀から20世紀への世紀転換期にエミール・デュルケムと並び称された社会学者で、共に社会という「謎」に出会い、この「わからなさ」の経験の違いによって社会学は方向を異にするのではないかとし、この「わからなさ」に向きあう試みについて学問を展開した。特にマックス・ヴェーバーは、経済学を含む社会学全般を研究分野とし、唯物論への反証、社会科学における様々な方法論の整備を行った。
彼は、普仏戦争の勝利によって統一されたドイツで市民層の政治家の息子として育ち、そこで彼はどうすればドイツが民主化・産業化した近代社会になりうるかを考え、なぜヨーロッパだけが民主主義や資本主義や科学技術を持ち得たのだろうかということを考えた。そして、ヨーロッパ近代の「合理化」の起源と果てをつきつめて考え、どちらにも理性の外側にある「わからなさ」...