本レポートでは、公共図書館における情報サービスの定義について論じています。第一章が情報サービスの定義、第二章以降が、各種情報サービス(レファレンス、レフェラルサービス、読書相談など)の内容になり、最後が結論になります。レポートを初めて書く方は、序論、本論、結論など、本文の構成(章立て)も参考にしていただければと思います。
序
「情報化社会」という言葉が、あたり前のように言われる時代になったが、誰しもがその情報を享受し、生活をよりよいものに変えられるようになったとはあまり言われない。それどころか、インターネットを通じて詐欺にかけられたり、個人情報が盗まれたりというような悪質な犯罪の被害にあう人々が増えている。確かにそれもそのはずで、世間に溢れる情報は人間の消化できる許容量を遙に超えており、人々はそれらの情報のどれが自分にとって必要で、あるいは不必要であるのか、まったく判断がつかなくなっているのだ。(1)
もちろん近年では、前述の状況を見越して「情報リテラシー能力」の重要性が国レベルで発信されている。しかしながら現代の情報量は、個人ひとりの能力で対処できるレベルではないのだ。テレビ・ラジオ・CDといった視聴覚資料やインターネットなど、その情報を発するメディアの増加を見てもそれは納得できるだろう。
また、現代は生涯学習社会とも言われている。その社会においては、常に新しい情報を取りいれ、自己を革新させることが求められる。そうでもしないことには、定年後の生きがいを失ったり、国際社会に取り残されたり、職を失...