文書概念、名義人承諾と私文書偽造罪

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    資料紹介

    参考判例 
    最高裁平成6年11月29日第三小法廷決定(刑集48巻7号453頁、86事件)
     最高裁昭和56年4月8日第二小法廷決定(刑集35巻3号57頁、94事件)
    説例
     暴走族のAは、中学生のときから度々自動車を無免許で運転していたことから運転技術にはたけていたものの、運転免許センターで実施される学科試験には数回受験したが合格できなかった。そこで、Aは、自分に似ているBが既に運転免許を取得しているのに目をつけて、平成16年9月初旬にBに対して替玉受験を依頼し、うまくパスしたら報酬として10万円を渡す約束をした。Bは、11月初旬になって依頼されたことを実行しようと思い立ち、変装して学科試験の会場に行き、マーク解答用紙の氏名欄にAの名前を書き、解答欄に正答をマークして提出した。しかし、試験中のBの挙動がおかしかったことから試験終了後に試験官がBを別室に連れて行ったところ、変装していることが発覚した。
     一方、Aは、免許証が手元に届くまでの間、無免許運転で捕まるのはまずいと考えたが、10万円をアルバイトで稼ぐため、アルバイト先まで自動車で通うことにした。そこで、Aは、9月中旬ごろ、暴走族の仲間で運転免許証を持っているCに対して、「もし交通検問にあった場合には、お前の名前を貸してくれ。」と頼み込んだ。Cは、その時はじめてAが運転免許を持っていないことを知ったが、兄貴分的存在だったので、「なるべく捕まらないようにしてくださいよ。交通切符を切られるようなはめになったら、俺の生年月日や運転免許証の番号などをメモしておかないと、成りすましもできないよ。」と言って、近くのコンビニで免許証をコピーして手渡した。その後、Aは、無免許で運転を続けていたが、11月初旬ごろ、アルバイト先から帰宅する途中、交通検問にあい自動車免償の提示を求められたので、「免許証は自宅に忘れてきました。名前はCです。」と言って、Cに成りすまし、交通事件原票中の供述欄に「C」と署名し、交通切符を受け取り、数日後、郵便局で運転免許証不携帯による反則金を納入した。 A、B、Cの罪責について論ぜよ。

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    刑事法総合演習Ⅱ(刑法各論)
    参考判例 
    最高裁平成6年11月29日第三小法廷決定(刑集48巻7号453頁、86事件)
     最高裁昭和56年4月8日第二小法廷決定(刑集35巻3号57頁、94事件)
    説例
     暴走族のAは、中学生のときから度々自動車を無免許で運転していたことから運転技術にはたけていたものの、運転免許センターで実施される学科試験には数回受験したが合格できなかった。そこで、Aは、自分に似ているBが既に運転免許を取得しているのに目をつけて、平成16年9月初旬にBに対して替玉受験を依頼し、うまくパスしたら報酬として10万円を渡す約束をした。Bは、11月初旬になって依頼されたことを実行しようと思い立ち、変装して学科試験の会場に行き、マーク解答用紙の氏名欄にAの名前を書き、解答欄に正答をマークして提出した。しかし、試験中のBの挙動がおかしかったことから試験終了後に試験官がBを別室に連れて行ったところ、変装していることが発覚した。
     一方、Aは、免許証が手元に届くまでの間、無免許運転で捕まるのはまずいと考えたが、10万円をアルバイトで稼ぐため、アルバイト先まで自動車で通うことにした。そこ...

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