現代の出版文化において、何が問題になっているのか。
電子書籍は出版文化に打撃を与え続けるのか。
今、出版業界は悪循環に陥っている。不景気のため、ものが売れない時代。出版物も同様に売れない。そうなると広告媒体として魅力がないためスポンサーがつかない。ますます売れない、という悪循環である。この悪循環を断ち切ることができないでいる原因は、不景気やITの発達のせいじゃない。その原因は送り手の情熱の希薄にあると考える。
電子書籍、キンドルやiPadの出現は、たしかに出版業界を脅かしている。しかし、例えば印刷の匂い、本の重みが好きな人は、きっとこのまま本を読む。ただし、中身がなければ、紙の本だって、ましてや電子書籍だって読まないだろう。
今の送り手は、ものを作るとき、「売れるものを作ろう」という...