『わが国の地形の特色と形成過程を概観せよ。次にひとつの県(都道府)を選び、そこに分布する地形の特色を詳述せよ。』
日本の地形の特色と形成過程
日本の国土の特色のうち、まず、山地と平野、盆地に関するものがある。全国土の約60%を占める山地は、太平洋をめぐる造山帯を構成している。また、山地は高く険しく、背骨のように連なっているのが特徴である。
日本の山地はいくつかの山塊に分かれており、それぞれ山地や山脈と呼ばれているものがそれにあたる。それらの山塊は平野部と完全に区別されており、全体で細長い輪郭を示している。平野や盆地は山地と山地の間を埋める形で分布しており、それらがモザイク構造をしている。これからも分かるように、日本の山地や平野の規模は、世界的に見ても非常に小規模である。これが日本の地形の大きな特色の一つとして挙げられる。
次に挙げられるのが、地塊山地や地塊盆地と呼ばれるものである。これらは断層によって区切られた山地や盆地のことである。
そもそも、日本の地形がモザイク状を示しているのは、近く表層部が断層で分断され、多数のブロック集合体を形作っているからである。この一つ一つのブロック...