ロミオとジュリエットの中のリアリティ・普遍性
主に映画について
映画「ロミオとジュリエット」を観て
誰もが、あらすじだけは多少なりとも知っているこの悲劇の話は、これまで幾度となく映画化されてきました。その中でもフランコ・ゼフィレッリ監督のものが不朽の名作と言われるくらい、多くの人達に受け入れられてきました。
ロミオとジュリエットが、映像化してもなお、こんなにも人々に感動を与えられたのはなぜでしょうか。なぜ多くの映画の中でフランコ・ゼフィレッリ監督のものが名作と言われるのでしょうか。
1968年に制作されたフランコ・ゼフィレッリ監督の作品は、オリヴィア・ハッセーとレナード・ホワイティングの2人の初々しい演技が印象的な映画です。特にオリヴィア・ハッセーは、息をのむような美しさで、可愛らしくも気の強いジュリエットをみずみずしく演じました。そこに、ニーノ・ロータの美しい音楽がうまく交わり、2度とない名作が生まれたのだと思います。しかし、この作品の注目すべき点はそれだけではありません。このロミオとジュリエットは、他のどの作品よりも原作を忠実に再現しているのです。そのため、台詞も古典的な言い回しを耳にすることができます。
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