総合科目 M(日本大学を学ぶ−その 120 年の歴史−)試験
高度経済成長期の日本大学について、総合大学化をはじめとする本学の取り組みと、当
時の学生の動向について、知るところを記しなさい。
日本大学が正式に大学となってから、最大の転換点となったのが高度成長期のころであ
る。その代表が総合大学化である。総合大学とは、人文科学・社会科学・自然科学などの
先進的な学問を幅広く研究および教育する大学である。この総合大学化を強力に進めたの
が日本大学会頭の「古田重二良」である。古田は科学技術が日々進化する競争社会となっ
ている国際社会において、高等教育機関である大学の研究と教育の重要性を鑑み、幅広い
研究を行うことのできる総合大学を目指したのである。また、当時の経済の変化や社会情
勢の変化によって、日本の大学は国内の大学と競争するだけではなく、世界の大学との競
争も考え、日本大学を世界的総合大学に引き上げる必要性を説いたのである。
しかし、当時の日本大学は世界一流の教育水準には程遠いのが現状であった。そこで古
田はまず各学部を発展させ、その後大学全体を世界的総合大学に発展させる計画を実行し...