Anglo-Saxon England の歴史とその時代の代表的詩歌Beowulfの成立の経緯と内容を述べ、かつその特質を説明する。
このレポートでは、Anglo-Saxon Englandの歴史とその時代の代表的詩歌Beowulf の成立の経緯と内容を述べ、かつその特質を説明する。
まず、Anglo-Saxon England の歴史はいくつかの民族の戦争の繰り返しであった。紀元前数百年の昔、ケルト族のゲイル人がイングランドに侵入し先住民のイベリア人を追放したのだが、同じケルト族のブリトン人に侵略され、最終的にはゲイル人を北部や西部へ追い払い、ブリトン人が南部に住むようになった。
紀元前55年ごろ、ローマの英雄、ジュリアス・シーザーがゴール(現フランス)を征服し、イングランドにも渡ってきた。ブリトン人は徐々に征圧され、イングランドはローマの領土となり、ブリタニアと名付けられた。
紀元5世紀に入り、ローマ本国の勢いが衰え、ローマ軍がブリタニアより撤退。すると、北に追われていた同じケルト族のスコット人とピクト人が南下し、南方ブリトン人を攻めた。南方ブリトン人はローマに救いを求めたが、受け入れられず、ゲルマン民族チュート族(ジュウト、アングル、サクソン)の3部族に救いを求めたところ、これら3部族がブリタニアを攻め、...