1.動脈血液中のガス変化が及ぼす影響
脳への影響
肺への影響
循環系への影響
肝臓への影響
腎臓への影響
血液、凝固系への影響
2.高炭酸ガス血症
概念
原因
病態生理
症状
緊急処置
3.CO2ナルコーシス
概念
病因
検査
症状
診断
治療方針
動脈血液中のガス変化が及ぼす影響
①脳 ②肺 ③循環系 ④肝臓 ⑤腎臓 ⑥血液・凝固系へ影響を及ぼす
脳への影響 1)アシドーシス ●動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)の上昇により、アシドーシス(血液が酸性)となり、炭酸ガスの強力な血
管拡張作用により、脳血流量を増加(脳浮腫)させ、頭痛や羽ばたき振戦などを起こす。 ●持続すると心拍出量が減少し、血圧低下により心不全やショックを起こす。
2)アルカローシス ●動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)の低下により、アルかローシス(血液がアルカリ性)となり、脳血流量が
減少しめまいを起こす。 肺への影響 ●低酸素血症やアシドーシスにより肺の小血管が収縮(肺血管抵抗の上昇)し、肺高血圧となる。 ●肺動脈圧の上昇が持続すると、右心負荷により肺性心(右心肥大)となる。 循環系への影響 1)頻脈、血圧の上昇、発汗、心拍数の増加 ●動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)の上昇は、カテコールアミンの分泌を増加させ、不足酸素を補うために
心拍出量を増加(頻脈)させる。 ●カテコールアミンの分泌増加によって末梢血管が収縮するため、血圧の上昇、発汗、心拍数の増加が
起...