相談援助の目的とは「人々の福利の増進」である。それは単に直面している問題を解決することだけでなく、その人にとって「よりよい状態、よりよいあり方」に高めていけるよう支援することである。具体的には①社会の変革を進める。②人間関係における、問題解決を図る。③人々のエンパワメントと解放を促す。この三点である。
相談援助の対象は、当初貧困者からはじまったが、現在では障害、高齢、女性、貧困、病気、虐待、不登校、いじめ、自殺、雇用、公害、薬害、権利侵害、犯罪被害などが相談の対象者となり多岐に渡っている。
ここでは、相談援助の展開過程について述べていきたい。
個人あるいは家族が、施設や在宅で社会生活を送る際、身体的、精神的、社会的要因によって、なんらかの生活問題を抱えている時、個人あるいは家族の力だけではその問題を解決できない場合に、ソーシャルワーカーが直接的な対人関係を媒介にして、個人の社会的機能を高めるように援助する技術のことで、ケースワークとも呼ばれている。 その展開過程は、以下の7つの過程にわけることが可能である。 個別援助技術(ケースワーク)は、ケースワーカーとクライエントとの対人関係を...