食文化と環境との関係と遷都
1971年ごろ日本は高度経済成長の後期であり、生活が豊かになった時期でもある。多くの日本人が戦後復興を乗り越えて仕事に対して非常に意欲的に取り組み、のちのバブル経済の根底を築きあげる事となる時期である。一方で、戦後を乗り越えるにつれて欧米文化を多く取り込み、そして欧米に対して追い付け追い越せを念頭にした風潮が高まってきた時でもある。そして、このころから日本人の食生活は欧米化し始めていることは明白となる。日本食とは野菜中心で穀物を重んじる、動物で言うところの草食動物として分類されるのだが、1961年と1971年を比較すると、栄養摂取量の観点から察するに前者と比べて後者はと比べて脂肪の摂取量は約2倍になっている事実がある。また、炭水化物の摂取量が減りたんぱく質の摂取量が増えているということからも食の欧米化の特徴が急速して高まった事が見解できる。この時点で日本人は草食動物から雑食動物、ひいては肉食動物へと移り変わった。人の体は単に食文化が変わったからと言って構造は変わらない。草食動物のように腸が長く、胴長で短足な日本人にとって欧米食は癌のリスクまでも伴っているこ...