エドガ-・アラン・ポーとN.ホーソンについて、代表作をあげながら論ぜよ。
エドガー・アラン・ポーは、19世紀に急成長したアメリカ文学を代表する人物である。彼の作品は短編小説、詩、評論、の3つに大別される。彼の短編小説は、恐怖、美的または詩的なもの、推理の3つのいずれかがテーマとなっている。恐怖を象徴した代表作品として、現実と幻想が混沌とする中で、巧みに恐怖の効果を出している『アッシャー家の崩壊』や、すさんでいく人間の心理をグロテスクな黒猫の姿に反映させることで良心の悩みや恐怖を描いた『黒猫』(1843)などがある。推理においては、『黄金虫』や、かの有名なシャーロック・ホームズの元祖と称された探偵デュパンが登場する『盗まれた手紙』(1843)がある。後者は、小説に推理小説というジャンルを確立させた重要な作品である。
次にポーの詩で、彼が追究する理想は、教訓を離れた純粋な美である。そして、詩は美の韻律的創造としている。代表作には、14歳の頃に友人の母親に恋をした事を回想し、彼女への思いを綴った『ヘレンへ』(1831)、また、『大鴉』(1845)では、一人の男が恋人の死を悼み、彼女の美を理...
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