マルクス経済学における資本は「自己を増殖する価値」であり、社会的関係として捉えられる。すなわち資本とは労働者を搾取することで剰余価値をもたらす価値のことをいう。したがって資本家が労働者から労働力を買い労働者を働かせることにより剰余価値(利潤)が生産されるとき、『貨幣は資本に転化する』とマルクスは考えた。
マルクスは資本を「不変資本」と「可変資本」との二つに分類した。このうち前者は原料・建物・土地・機械などを指し、後者は労働力を指す。マルクスの言う不変とは、利潤(剰余価値)を増殖しない資本のことであり、逆に可変資本とは利潤を生産する資本を意味するとした。労働力に転換された資本のみが価値を増殖し、その他は利潤を生まない。不変資本はその価値を商品に転化させるのみで、道具や機械は減価償却分の価値転換により摩滅してしまう。これが、マルクスのいう剰余価値説である。
ここで剰余価値説を反証するためにその概略を確認すると、以下のようにまとめられる。
社会経済学レポート
マルクスの剰余価値説の詭弁性を検証する
1.資本に関するマルクスの立場
マルクス経済学における資本は「自己を増殖する価値」であり、社会的関係として捉え
られる。すなわち資本とは労働者を搾取することで剰余価値をもたらす価値のことをいう。
したがって資本家が労働者から労働力を買い労働者を働かせることにより剰余価値(利潤)
が生産されるとき、『貨幣は資本に転化する』とマルクスは考えた。
2.剰余価値説による解決
マルクスは資本を「不変資本」と「可変資本」との二つに分類した。このうち前者は原
料・建物・土地・機械などを指し、後者は労働力を指す。マルクスの言う不変とは、利潤
(剰余価値)を増殖しない資本のことであり、逆に可変資本とは利潤を生産する資本を意
味するとした。労働力に転換された資本のみが価値を増殖し、その他は利潤を生まない。
不変資本はその価値を商品に転化させるのみで、道具や機械は減価償却分の価値転換によ
り摩滅してしまう。これが、マルクスのいう剰余価値説である。
ここで剰余価値説を反証するためにその概略を確認すると、以下のようにまとめられる。
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