管路流れによる各種損失水頭
まえがき
装置1
管水路内の流れは、管壁との摩擦などによってしだいに最初に持っていたエネルギーが失われていく。また実際には水路の途中に断面の変化や方向の変化、さらに制御弁などの障害物があるために、そこでそれぞれの損失が生じる。したがって管路の全長においては、摩擦による損失水頭のほかにこれらの局所的損失も加えて考えなければいけない。そこで、装置1においては、管路内で発生する摩擦に対してそれぞれ摩擦損失係数、急拡や急縮および曲がり(屈折)の局所損失係数を求め、これらを理論式や経験式と比較し、考察することが、装置1における実験の目的である。
装置2
流体が不規則に変動せず、層状の滑らかな状態で流れている場合を層流と呼び、流れが時間的、空間的に不規則に変動しながら流れる状態を乱流と呼ぶ。この流れの概念は、レイノルズ応力、渦粘性係数、混合距離理論、さらに高度の乱流モデルへと糸口を切り開き、現代の流体力学や水理学の基礎となっている。装置2の実験は、レイノルズンの実験と呼ばれ、パルプ内に染料を流すことで、層流...