2 原価計算の主要な目的を2つ示しそれらの目的と原価計算の関係を示しなさい
原価計算はその利用目的によって、計算方法や集計される原価の性質が異なります。原価計算の目的は大きく分けて2つあります。ひとつは企業外部の利害関係者に情報提供するために財務諸表を作成する財務会計目的です。原価計算は、損益計算書の売上原価、貸借対照表の製品・半製品・仕掛品・原材料などの棚卸資産の金額を算出します。
原価計算基準では制度としての原価計算のあり方について詳細な規定がなされています。また制度としての原価計算の範囲外のものとして特殊原価調査を位置づけています。
原価計算制度は財務会計機構と有機的に結合し常時継続的に実施される原価計算です。原価計算制度は財務諸表の作成、原価計算、予算管理などを目的としています。しかし原価管理や予算管理のためには企業が独自の原価計算に基づく管理を行うことを妨げるものではないので、主な目的はやはり財務諸表の作成にあるといえます。原価計算制度としては実際原価計算と標準原価計算が利用されます。
もうひとつの原価計算の目的は企業内部の利害関係者の経営管理に役立つための情報提供...