子どもの発達過程において、乳児期には欲求不満に起因した反抗やかんしゃくもちなどが見られることがある。しかし次の幼児期段階になると、欲求不満に耐える力によって、欲求への満足が阻止されたとしても不適応状態に至らずに済ますことができるようになる。つまり不適応の状態に至るのは、欲求不満に耐える力が弱かったり、欲求の満足を阻止する力が強大で永続的であったりするときである。
不適応行動がすべて欲求不満に起因するものではない。しかし子どもが発達過程で欲求不満耐性や統制の能力をしっかりと獲得できない場合には、周囲の人々や社会と衝突して問題を引き起こしやすいといえる。すなわち、反社会的な行動とか非行などといわれる問題行動である。
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「子どもの「不適応行動」について述べよ。」
子どもの発達過程において、乳児期には欲求不満に起因した反抗やかんしゃくもちなどが見られることがある。しかし次の幼児期段階になると、欲求不満に耐える力によって、欲求への満足が阻止されたとしても不適応状態に至らずに済ますことができるようになる。つまり不適応の状態に至るのは、欲求不満に耐える力が弱かったり、欲求の満足を阻止する力が強大で永続的であったりするときである。
不適応行動がすべて欲求不満に起因するものではない。しかし子どもが発達過程で欲求不満耐性や統制の能力をしっかりと獲得できない場合には、周囲の人々や社会と衝突して問題を引き起こしやすいといえる。すなわち、反社会的な行動とか非行などといわれる問題行動である。この不適応行動の現われ方が外側へ向けて反抗する形になった場合を反社会的不適応行動といい、自らの内側にこもる形になった場合を非社会的不適応行動という。前者の場合、暴力や虐待など法律や社会慣習などの社会規範から逸脱した行動をとることであり、後者の場合は引きこもりや無気力、不登校、自殺など周囲の環境や社会生活になじむことができなくな...