0024 経済学 分冊2 ケインズの有効需要の原理とは‥

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    ケインズの有効需要の原理とは、1936年に発表された著書『雇用、利子、貨幣の一般理論』で提唱された、価格調整によって供給に等しい需要が生み出されるのではなく、数量調整によって需要に等しい水準に供給が決定されるとした理論である。
    意義
     有効需要の原理は、まず古典派の「セイの法則」の否定から始まった。
     ケインズ以前に主流であった古典派の経済学では、セイの法則を中心として自由放任主義を展開していた。セイの法則は「供給は需要を生む」と要約される理論で、どのような供給規模であっても価格が柔軟に変動するなら、必ず需給は一致しすべてが需要されるという考え方に立つ。経済は突きつめればすべては物々交換であり、貨幣はその仲介のために仮の穴埋めをしているに過ぎない。それゆえ追加的な生産物のみが新たな交換と支払い(需要)を生み出す事が出来る、とする。
    これに対してケインズの「一般理論」では、セイの法則は総供給と総需要のすべての雇用量における一致を主張したものとして理解されている。仮に雇用量を変化させたとすると、それに対応して総供給と総需要が変化する事になるが、所得のうち消費されなかった残りにあたる貯蓄の一...

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