はじめに
「現在の学校教育現場では,不登校やいじめなどのさまざまな問題が発生している。また,高校中退者の増加等も,問題となっており,学校にスクールカウンセラーが配置されるなどの取り組みがなされている.このような情況のなかで,教師にもまた,カウンセリングマインドをもって生徒と話し合い,生徒自身が自ら成長してゆくことが出来るように援助する力が求められている.」というのが,同志社大学のシラバスに書いてある「学校カウンセリング」という科目における概要である.この授業において,私はピアサポートやストレスマネジメント,アサーショントレーニングなど,さまざまな教師のできる生徒との対話,カウンセリングを実習し,学んだ.
しかし,これらのカウンセリングの実習において私が常に感じていたのは,「このような,取って付けたようなカウンセリングが実際苦しんでいる生徒に効果があるのだろうか.もしかしたら逆効果になるのではないだろうか.」ということである.もちろん,教師がカウンセリングマインドを持つ事は重要であり,またこれらのカウンセリングを必要としている生徒がいることも事実である事に変わりはない.しかし,本当に...