教育相談研究
担当教授者 高橋 史朗
1単位目
1、学校教育相談の新たな役割について論述せよ。
従来の学校教育相談とは、一部の教師が問題児に対してカウンセリングを行い、問題行動をなくすといった対症療法的なものであった。しかし、近年、いじめや不登校問題などが深刻化するにつれ、全ての教師があらゆる教育活動を通して、全ての子どもに対して、より健全な成長を促す根本療法的な教育相談の必要性が認識されてきた。つまり、これからの学校教育相談には、ホリスティックな新たな視点が必要であり、カウンセリング・マインドを学級経営や学習指導など全ての教育活動に活かし、感性と「新しい学力」を育成するという新たな役割を担うことが期待されている。
また、新しい役割を担うにはまず教師が変わらなければならない。教師自身が日常生活において感性を研ぎ澄まし、子どもの感性を揺さぶる教材・体験をできるだけ準備し、感動体験・内省体験を深める必要がある。また、すべての教師がすべての教育活動において、自己肯定感を高め、深い人間関係を結ばせる力量を身につける必要がある。そして、カウンセリング・マインドを活かす学級経営においては、教師...