「やまなし」の教材研究を行うとともに、事例(p.142-170)の児童の発言を考察しなさい。
はじめに
「やまなし」は二枚の青い幻灯に映し出されている、「五月」と「十二月」の二つの世界を描いたものである。この作品の特徴は対比が使われていることや、作者のオリジナルの言葉、そして擬音語が大変多く使われていることがあげられる。この作品には、かにや魚などの生き物が登場するが、光やかげなど生命を持たないものにまで命があるような感じを受けたり、言葉のリズムなどを感じることで読み手の想像力は無限大に広がり、想像力を養うのに大変適している宮沢賢治の幻想的な作品である。
擬音語の効果について
まず擬音語の効果について考える。
はじめて最初から最後まで音読した際にまず気づくのが、「かぷかぷ」や「ぼかぼか」などの宮沢賢治独特の擬音語ではないだろうか。このような擬音語は、おそらく普段は口に出したり文章を書く際には使用しない言葉であろう。ましてや小学生の読み手にはまったくもってはじめて耳にする言葉ではないだろうか。そのような擬音語が作品の中にはたくさんでてくる。普段は耳にしないが、その分読み手にさまざまな想像を...