臨床心理学概論レポート
クライエントが自分自身で解決が困難な悩みを抱えて、心理カウンセラーのもとを尋ねてきて、心理的援助を行おうとするとき、クライエントを多面的、総合的、全人的な角度からとらえることが必要になる。そのためには、クライエントの生育歴やパーソナリティ、環境などの情報を科学的にとらえ、客観的に評価・査定すること、心理的な問題・症状、社会への不適応や問題行動がどういった原因で起こり、どのような過程を経て起こってくるのか調査すること、つまり心理アセスメントが重要である。心理アセスメントを行う最終的な目標はクライエントの問題・症状改善・利益増進・苦痛緩和といったカウンセリング実践への応用にあり、カウンセリングに必要なクライエントに関する情報収集を効率的に行えるテスト・バッテリー(心理テストの組み合わせ)を組んでいる。心理アセスメントでは、その人の問題・症状・悩みに適した理論や心理療法を選択して心理的援助を行う必要がある。特に「面接法」「観察法」「検査法」によりクライエントへの接近を試みることになる。心理アセスメントとは、カウンセラーとクライエントとの共同作業なのである。そのとき大事...