『学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。』
近年の学校教育を取り巻く問題は、いじめ、非行、不登校などの問題行動が深刻化している。子どもは、教師が熱心に関わり信頼関係を築こうとしてもつながりを持とうとしなかったり、突然キレて暴力を振るったりするケースさえ存在するようになっている。教師には、このような子どもに対して、一人一人の心情を理解し、主として個別に適切な指導・援助を行うことにより、子どもの健やかな成長・発達を支援する「教育相談」、つまり「学校カウンセリング」といった、高度な対人援助技術を身につけることが求められている。そして学校カウンセリングは今の学校教育ではなくてはならないものなのである。
学校カウンセリングという言葉は、近年よく使われるようになった。一般的に考えれば「学校で行われるカウンセリング」と解することができる。カウンセリングとは、心理的に悩みを持つ人の悩みに応えることであり、具体的には、その悩みを聞き、どう対応するかを考え、最終的にはその悩みを解消するように働きかけることである。そしてカウンセリングは治療的カウンセリングと、発達援助的カウン...