「現在は情報社会さらには知識社会と呼ばれているが、その社会にあっては知識を扱う教育はきわめて重要である。基礎基本の学力と教育格差と経済格差との関連について論ぜよ。また格差問題を解決するうえで教育方法はどのようにあるべきか。」
現代の社会は「情報社会」とも、「生涯学習社会」ともいわれ、さまざまな情報にアクセスする機会や、教育を受ける機会は、これまでのどの社会と比べても格段に広がっている。もはや学校だけが教育の場ではない、という認識は、すでにわたしたちの間で常識となっている。テレビやインターネットから世界中の情報が即座に伝わるように、情報化の進展により、多様なメディアによって数多くの情報が我々に提供される。このような時代にあり、情報化の進展の中で生きていくためには、ただ単にパソコン等の情報機器が操作できるというだけでない。我々に必要とされているのは、「判断する力」や「行動する力」など「目に見えない能力」であると言うことができる。しかしながら、そのような能力を身につけるために基礎となる知識・学力が重要であることは言うまでもない。そして昨今、その基礎学力と呼ばれる学力の低下が問題とされている。...