現在の福祉のありよう

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    資料紹介

    1 福祉は特別なものではない
     「これまでの福祉」は、暗いイメージをもった、一部の人が関わる「特別なもの」でした。「お恵み」や「ほどこし」「対策」といった福祉の歴史が、福祉のお世話になることは社会から恪印を押されることだ、という社会通念を生み出してきました。
     そこでは「これまでの福祉」のあり方をあいまいにしたまま、その延長線でサービスを中心とした福祉を考えるのではなく、「福祉とは何か」という原点に立ち返って福祉を捉え直していくことが強く求められてきました。その議論を通じて、福祉を地域づくりの輸とした「新しい福祉観」や「これからの福祉」の方向性が示されてきています。
     そして、「これからの福祉」の具現化に際して期待されているのか、松本市が独自に進めている『地区福祉』です。福祉ひろばは、「収容型」「サービス提供型」の福祉施設ではなく、「創造型」「自治型]の施設です。身近な地域で「これからの福祉」について考え合い創造していく場として福祉の役割はますます大きくなっていくと考えます。福祉を身近な地域の「福祉文化を切り拓く拠点」として位置づけていくことが重要なポイントとなってきました。
    2 福祉はまだ特別なもの
     福祉事業を通じて、地域から福祉のいろいろな実態が垣間見えてきます。
     ひとり暮らし高齢者のAさんは、「まだ福祉のお世話にはなりたくない」といってデイサービスの利用を拒否しています。
     介護者のBさんは、「あなたが家にいながら、なぜヘルパーを頼む必要があるの」と親戚からいわれています。ヘルパー派遣を依頼した後も世間体が気になるといいます。
    痴呆が進んだために特別養護老人ホームに人所したCさんの家族は、周囲の人に訪ねられると「今病院に入院しています」と話しているようです。
     民生委員のDさんは、「あるケースに関わって『民生委員のあなたが家に来るだけで周りから白い目で見られてしまうのよ』と言われ、夕方になって裏口からそっと訪問するようになった」と話してくれます。

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    1 福祉は特別なものではない
    「これまでの福祉」は、暗いイメージをもった、一部の人が関わる「特別なもの」でした。「お恵み」や「ほどこし」「対策」といった福祉の歴史が、福祉のお世話になることは社会から恪印を押されることだ、という社会通念を生み出してきました。 そこでは「これまでの福祉」のあり方をあいまいにしたまま、その延長線でサービスを中心とした福祉を考えるのではなく、「福祉とは何か」という原点に立ち返って福祉を捉え直していくことが強く求められてきました。その議論を通じて、福祉を地域づくりの輸とした「新しい福祉観」や「これからの福祉」の方向性が示されてきています。 そして、「これからの福祉」の具現化に際して期待されているのか、松本市が独自に進めている『地区福祉』です。福祉ひろばは、「収容型」「サービス提供型」の福祉施設ではなく、「創造型」「自治型]の施設です。身近な地域で「これからの福祉」について考え合い創造していく場として福祉の役割はますます大きくなっていくと考えます。福祉を身近な地域の「福祉文化を切り拓く拠点」として位置づけていくことが重要なポイントとなってきました。
    2 福祉はまだ...

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