「国民負担率」とは、簡単に言えば「租税及び社会保障負担の合計の国民所得に対する比」」と定義できる1。
この割合が増加すれば、国民の負担も増加するといえるが、租税には法人税が含まれ、社会保険料には企業負担分も含まれているため、「国民負担率」とはいっても、国民の家計に占める割合を表わしているわけではない。また、「国民負担率」はあくまでも負担に対する指標であり、この中から給付が行われるということを考慮すると、実際の負担率は数値より少なくなるといえる。
「国民負担率」の分子に財政赤字を含めた「潜在的国民負担率」というものもあり、長期的な視点から、「潜在的国民負担率」をより重視すべきだという見方もある...