1 目的
本実験では,拡散によってSiウエハ表面へ不純物原子を導入することにより,pn接合を形成する.また,作製したウエハの抵抗や伝導型を調べる.
2 実験装置
本実験で使用した装置などを次に示す.
管状電気炉, ガス,Siウエハ(n型),ボロンプラス,酸類,有機洗剤,比抵抗測定器,ディジタルマルチメータ,ファンクションジェネレータ,はんだごて
3 実験方法
3.1 拡散
3.1.1 試料の洗浄
Siウエハは鏡面研磨されたn型基板(111)面を用いた.まず,ウエハをトリクロロエチレンに浸し,超音波洗浄器を用いて7分間洗浄した.その後,同様にアセトン,エタノールの順に浸して共に5分間洗浄した.
3.1.2 N2ガスの導入
まず,Siウエハとボロンプラスを入れる反応管内に ガスを流量777[cc/min]で約10分間流し,反応管内の空気を窒素に置き換えた.
3.1.3 Bの拡散
次に,ボロンプラスとSiウエハの裏側(鏡面側)が互いに向き合うように,これら2組をそれぞれボートの溝に差し込んで置いた.このボートを炉の出口付近の低温部に2〜3分間程置いてから,徐々に反応管中に挿入して炉の中心位置付近に置いた.このとき,2枚のボロンプラスのうちの1枚が大きすぎ,反応管中心付近まで進まなかったため,そのボロンプラスを取り除いた.この間, ガスは流したままであった.
その後,拡散温度が1000℃に上がってから1時間,Bを拡散させた.なお,拡散温度が1000℃に上がるのと再度下がるのに各40分程かかる.
終了後,ボートをゆっくり低温部に引き出し,電流を絞ってから炉のスイッチを切った.約5分後に反応管から取り出し,完全に冷えるまで待った.
3.2 測定
以降の操作では,上記とは異なる条件の下で作製されたウエハを用いた.実際に上記の手順で拡散した拡散用ウエハと,以降の各測定で用いた測定用ウエハの,pn接合形成における設定条件を表4.1にまとめる.
目的
本実験では,拡散によってSiウエハ表面へ不純物原子を導入することにより,pn接合を形成する.また,作製したウエハの抵抗や伝導型を調べる.
実験装置
本実験で使用した装置などを次に示す.
管状電気炉, ガス,Siウエハ(n型),ボロンプラス,酸類,有機洗剤,比抵抗測定器,ディジタルマルチメータ,ファンクションジェネレータ,はんだごて
実験方法
拡散
試料の洗浄
Siウエハは鏡面研磨されたn型基板(111)面を用いた.まず,ウエハをトリクロロエチレンに浸し,超音波洗浄器を用いて7分間洗浄した.その後,同様にアセトン,エタノールの順に浸して共に5分間洗浄した.
N2ガスの導入
まず,Siウエハとボロンプラスを入れる反応管内に ガスを流量777[cc/min]で約10分間流し,反応管内の空気を窒素に置き換えた.
Bの拡散
次に,ボロンプラスとSiウエハの裏側(鏡面側)が互いに向き合うように,これら2組をそれぞれボートの溝に差し込んで置いた.このボートを炉の出口付近の低温部に2~3分間程置いてから,徐々に反応管中に挿入して炉の中心位置付近に置いた.このとき,2枚のボロンプラスのう...