保険の仕組・構成と役割・効用について幅広く記述してください。参考文献有り
保険は、技術的には、偶然性を有する事象や不確実な事象について、多くの事例を観察し、その結果を統計的に処理して得られた、これらの事象が発生する確率を基礎にして成り立っている。同質性・共通性・類似性を有する多くの人間や事物に対して特定の事象が発生する状況を観察すると、その事象が発生する経験的確率を見いだすことができる。この確率は、同種・同質の観察の対象が増えれば増えるほど、正確に把握できるのである。
保険では、基本的に加入者が多ければ多いほど、保険の対象になっている保険事故と呼ばれる特定の事象が発生する確率を正確に把握することができ、その技術的な基礎が強固になる。保険の技術的な仕組みは、次のような簡単な数式で示すことができる。
P=ωZ ②nP=rZ
式は「給付・反対給付均等の原則」
と呼ばれる。Pは保険料、ωは保険事故発生の確率、Zは保険金を表す。保険を通じて経済的保障を求める際に負担しなくてはならない対価つまり「保険料」は、必要とする経済保障額つまり「保険金」に、保険によって備えようとしている危険が発生する確率を掛け合わせることによって求められるというのが、「給付・反対給付均等...