工業経済論 分冊2 合格レポート

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    資料紹介

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    産業界で発展した巨大企業は、豊富な資本と生産力を基礎とし、自らの有利な立場を利用して、独占的協定(談合)によって、生産や販売を支配する。そして自ら生産した生産物に対して独占的価格設定を行い、独占的高利潤を追求する。この独占的結合の強度によって、カルテル、トラスト、コングロマリット、金融資本(金融寡頭制)の4形態がある。本リポートでは、金融資本(金融寡頭制)について述べる。
    金融寡頭制とは、個々の産業、あるいは複数の産業で支配力をおよぼす企業(産業)集団ではなく、銀行(金融機関)独占と産業独占との融合・癒着により、国民経済や世界経済に強大な影響力をおよぼす金融集団として定義される。金融寡頭制は冒頭でも独占の諸形態として挙げた、カルテル、トラスト、コングロマリットよりも遥かに独占的強度が強いのが特徴である。カルテル、トラスト、コングロマリットは、産業分野による独占であり、最大限の独占価格設定による独占利潤の獲得が目的である。
    この金融寡頭制は、ロシアの革命家であるレーニンの著書「帝国主義」によれば、金融寡頭制は帝国主義段階の資本主義の1つの指標とされた。帝国主義とは、金融資本(銀行の管理下...

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