今回の課題ではチャールズ・チャップリンの『独裁者』について分析をしていきたい。
イギリス生まれで映画俳優、映画監督、コメディアン、脚本家、映画プロデューサーでもあるチャップリンが『独裁者』をアメリカで公開したのは1940年10月15日、前作『モダン・タイムス』公開の4年後である。これらの2作品『モダン・タイムス』と『独裁者』には大きな違いがある。それは、「サイレント映画」と「トーキー映画」という違いである
チャールズ・チャップリン『独裁者』分析
今回の課題ではチャールズ・チャップリンの『独裁者』について分析をしていきたい。
イギリス生まれで映画俳優、映画監督、コメディアン、脚本家、映画プロデューサーでもあるチャップリンが『独裁者』をアメリカで公開したのは1940年10月15日、前作『モダン・タイムス』公開の4年後である。これらの2作品『モダン・タイムス』と『独裁者』には大きな違いがある。それは、「サイレント映画」と「トーキー映画」という違いである
1929年にはアメリカの大半がトーキー映画に移行する中でサイレント映画にこだわり、パントマイムこそが世界共通語だと疑わないチャップリンには、確固たる信念があった。『モダン・タイムス』にもトーキーは使われている。しかしそれは、ストーリー上必要な部分だけであり、大半はパントマイムでありサイレント映画である。その反面、『独裁者』は完全なトーキー映画になっている。『独裁者』でチャップリンはパントマイムでは伝えることの出来ないことを「言葉」で伝えようとしたのである。
『独裁者』はチャップリン自身がヒンケル(独裁者:ヒトラーのパロディ)と町の床屋を一人二役...