「2000 年、社会福祉事業法の一部を改正する法(社会福祉法)が成立した。そこで、我
が国の社会福祉サービスの概要をのべ、これからあるべき方向も併せて記せ。
」
1 はじめに
少子高齢社会の進展、核家族化による家族機能の縮小、障害者の自立と社会参加の進展
などとともに、福祉の対象が国民全体に広がっている。そのため、国民の安定した生活を
支える社会福祉のあり方が求められるようになり、戦後 50 年ぶりに福祉の大改革である社
会福祉基礎構造改革が進められている。これにより、2000(平成 12)年、社会福祉事業法
が大幅に改正され、法の名称も社会福祉法と改名された。この法律では、
「与えられる福祉
から選択する福祉への転換」を目指し、個人が尊厳をもってその人らしい自立した生活が
送れるよう、個人の選択を尊重した制度の確立、質の高い福祉サービスの拡充、個人の自
立した生活を総合的に支援するための地域福祉の充実を図るために社会福祉サービスの提
供をすることがうたわれている。
ここでは、我が国の社会福祉サービスの概要をのべ、これからあるべき方向についても
考えていく。
2 介護サービス
現在の我...