『個別援助技術の構造と機能について述べよ。』
社会福祉援助者は、利用者との信頼関係を築き、相談援助を行なっていく。効果的な援助を行なうためには、知識・技術の習得はもちろんであるが、まず自己覚知が必要である。そして個別援助技術を活用するためには「構造と機能」を理解・把握することが求められる。
・個別援助技術の構造
個別援助技術では、①利用者本人やその家族が訴える生活上の問題、②援助活動が目指す援助の目標や援助の目的、③本人や家族を含む利用者の特性、④援助を進めるうえでの援助者の役割、⑤利用者とその家族への基本的・原則的な援助関係、⑥援助の目標を立て、進め方を計画する援助の展開、⑦援助技術に活用されるべき社会資源、を構造的に理解する。
1.問題
利用者・家族が抱える問題の背景には、日常生活上の解決困難な問題がある。近年の家族機能の変化や社会構造の複雑化によって、生活問題は多岐にわたり、それに伴うサービスも多様化・複雑化している。利用者が持ち込む問題は、問題を解決しようと努力した結果であると捉えなければならない。個人の「即時的問題」や「心理的問題」、「社会的問題」も視野に入れなければな...