社会福祉調査の性格と類型についてまとめ、
統計調査と事例調査の相違について述べよ
このレポートではまず、社会福祉調査の基本的性格について述べ、次に社会調査の歴史展開について述べる。さらに社会福祉調査の類型についてまとめ、最後に統計調査と事例調査の相違について述べる。
1 社会福祉調査の基本的性格
社会福祉調査は社会調査の一応用であり、その理論と技法は社会調査に依拠している。そのためにまず社会調査の基本的性格から述べていく。社会調査とは、社会または社会事象について、現地調査により、科学的な資料や統計的推論の資料を得ることを目的とした調査である。そして調査の目的として、最低限なくてはならないような資料を収集する「基礎資料的接近型」、与えられた問題を解くために何をしたらよいか、その解答を得る「問題解決的接近型」、一般理論または一般化説を得る「理論構成的接近型」の3つの目的に分けることができる。
社会福祉調査はこれら3つの目的の問題解決的接近に重心を置くことが大きな特徴である。社会福祉調査は、サービスや援助、事業運営、制度、政策などをより良いものにすることをねらいとして行われる...