「経済構造調整とはいかなるものでアフリカ社会に何をもたらしたか」
世界銀行、及びIMFがアフリカ地域に対して行った「経済構造調整」についてまとめた。
「経済構造調整とはいかなるもので
アフリカ社会に何をもたらしたか」
「経済構造調整」とは世界銀行、及びIMF(世界通貨基金)により行われるものである。そもそもこれが導入されるきっかけとなったのは1980年代初頭のラテンアメリカにおける債務危機であった。債務国は構造調整の受諾か、もしくは危機の深刻化かの二者択一を迫られた。
構造調整はアフリカの経済危機においてもとられることになった。この経済危機の多くは対外収支の不均衡に起因していた。つまり国民所得に対する国内需要の超過分、または貨幣需要に対する貨幣供給の超過分が経常収支の赤字となって現れてしまうということである。つまり構造調整の主たる目的は、経常赤字と財政赤字という「双子の赤字」の削減である。
世界銀行及びIMFはこのような状況を打破するために諸国に融資を行う計画をしたが、それを受けるために各国は以下の構造調整条件に従う必要があった。まず輸出促進と輸入抑制を行うことにより経常赤字の削減をすること。次に財政支出の削減、すなわち財政赤字の解消を目指すこと。また政府系企業の民営化を行い公共部門の縮小と経営の効率化...