子どもからみた学校生活の意味に関連づけて、教師の課題について述べなさい。
⇒日本の教育というとすぐに問題になる名が、上級学校進学のための激烈な受験競争である。周知のように、過度の受験勉強の弊害はすでに戦前から教育関係者の間で問題になっていて、戦後も各方面から繰り返し批判され、受験競争を暖和するための改革の試みがいろいろとなされてきた。しかしその結果はいつも思わしいものではなく、それどころか教育関係者も両親も世間も、本音の部分では受験競争はなくならないもの、止むを得ないものとして受け容れているようにも見える。
今日の学校がわれわれの子どもたちにどのような意味を持って経験されているか、子どもの身になって考える必要がある。大人達は子どもが学校に行くのは本人のためだと考えているが、子どもから見た学校は。さし当たってとにかく毎日行かねばならない所、そこに先生と級友がいて、定まった時間に、定まった授業を受け、成績をつけられる所である。学校での生活がうまくいけば子どもは自分の将来に対して自信を強めることができるが、その反対に失敗すれば積極的な未来の展望を失うということであって、それ故に子どもはみ...