発話行為とは、コミュニケーションを行うために遂行される行為で、一定の音声や文法上の語句、一定の意味を持つ文を発する行為のことである。話し手は聞き手にXという。その例として①彼は私に「食べると太るぞ」といった。
発話内行為とは、発話行為を通して、疑問、以来、命令、約束、警告、忠告、報告、祝福、感謝、などの機能を担う行為が成立するものである。Xということによって、発話者はYを主張する。その例として、①彼は私に「食べると太るぞ」と警告した。
発話媒体行為とは、発話することにより、何らかの効力を結果として生み出す行為であり、いわば、コニュニケーション行為の副産物である。Xということによって、発話者は聞き手にYということを納得させる。つまり聞き手に対する効果を表している。その例として①彼は私に「食べると太るぞ」といって不安にさせた。
発話内行為は、基本的には、話し手の伝達意志を、聞き手に認識させることによって成立し、その行為の効力としての結果は関与しないが、発話媒体行為は、発話内行為とこれを介して生じる効果が関与する。
つまり、発話内行為は、しかるべき適切な状況において、適切な意志に基づき、明示...