1990年以降の福祉改革について

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    「1.57」ショックで幕を開けた1990年代は、日本社会において、バブル崩壊後の景気停滞という経済社会の基的枠組みの改革が迫られているなかで、改革を基調としながら福祉システムの大がかりな再編成がすすめられた。
    少子高齢化が急速にすすむなか、国民の社会福祉に対する需要は増大するばかりではなく、日々多様化、複雑化している。そのような福祉需要の変化に適切に対応するため、これまで、福祉の各分野ではそれぞれの施策の充実や改革が図られてきた。
    このような社会状況をうけて、1994年に「21世紀ビジョン-少子・高齢社会に向けて」と題する報告書がとりまとめられた。これは、21世紀における社会保障の全体像と主要施策の進むべき方向を検討するため,今後の社会保障の方向を提言している。第一に,年金,医療,福祉等の給付構造を,福祉等の水準を引き上げること等によりおよそ5:3:2程度へと転換していくこと,第二には,高齢者介護については新ゴールドプランを策定し,21世紀に向けた新たな介護システムを構築していくこと,第三には,子育てを社会的に支援していくための総合的な計画(エンゼルプラン)を策定することである。
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