オンブズマン制度の基本的性格について (行政学 分冊2)

閲覧数1,478
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    オンブズマン制度の基本的性格を論ぜよ
    オンブズマン制度は、市民を不当な行政権力から守るための制度であり、やや詳しく表せば、ローワットの定義によると、オンブズマン制度の機能としては3つあり、①行政を監視する機能(行政全般を監視して、公正中立な立場から改善を求める)②苦情を処理する機能(一般からの苦情を処理して市民の提言を行う)③行政を改善する機能(苦情の原因となる行政の調査、批判、公表を行うが行政行為を取り消す権限は持たない)をあげることができる。
    1809年にスウエーデンで最初に設置されて以来、現代国家の多くで検討され、採用されつつあり、いまや行政統制への有力な方法になってきている。しかも、国家レベルだけでなく、地方公共団体レベルにおいてもこの制度は急速に普及している。日本でも平成2年に全国初の市民オンブズマン制度が発足して以来、いくつかの地方自治体で具体的に導入されている。
     オンブズマン制度が近代社会において拡大してきた背景には、現代における行政機能の飛躍的増大の中で、法令の不備、行政指導等による苦情等既存の諸制度では救済し得ない問題が増大しており、このために国民的立場に立ち社会良...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。