道徳の時間の役割

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    《道徳の時間の役割を説明しなさい。》
    今日の経済の高度成長にともなう社会・家庭の構造的変化(都市化・核家族化)、その事に起因する家庭や地域社会の教育力の低下、学校教育における業績主義・能力主義の一面的な貫徹とその歪み、フリーター・ニートの増加、これらの事と青少年の道徳性の欠如、無気力、いじめ、不登校等は密接に関係している。この様にとらえるならば、道徳教育の今日的課題は家庭や地域社会をも視野にいれた総合的な教育計画のもとに、学校における道徳教育の充実を図って行く事にあるだろう。道徳の時間は学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の目標、つまり「道徳性の育成」に基づきながら、とりわけ「道徳的価値の自覚を深め、道徳的実践力を育成する」事を目指している。
     道徳的価値の自覚をどう深めるかについては前小学校教科調査官・押谷由夫によると、発達段階に応じて多様であるとして、次の3つの過程をあげている。(『教育過程で道徳の授業はこう変わる』『道徳教育』12月号臨刊No.480,明治図書)。①道徳的価値についての理解。②道徳的価値の理解を通して、人間理解、他者理解、自己理解を深める。③道徳的価値にかかわる...

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