農業経済論(火曜)
経済学部 3年 E103235 中澤亮介
・近年における中食市場の拡大について、どのような要因が考えられるか。
はじめに、「中食」という言葉はいまだ明確な定義付けをされていないが、一般的には「家庭などに持ち帰って、調理加熱することなくそのまま食べられる調理済み食品」を指す。すなわち、「中食」は、家庭で調理して食事をする「(家庭)内食」と、レストランなどに出掛けて食事をする「外食」の中間に位置する食事、もしくは食品を意味する言葉であり、こうした食品を製造・販売する企業が自ら命名した造語である。
昔は、「調理済み食材」として惣菜店や精肉店などで細々と売られ、さまざまな加工食品のうちの一形態として認知されているにすぎなかった。しかし、いまや「調理済み食品」は食市場全体の伸び悩みをよそに「中食」として急成長をとげている。
その要因としては、第一に全体的な、所得水準の向上が考えられる。豊かになった結果、食に対して要求が高まり、プロがつくる料理、つまり食事の外部化が進むのだ。これは、誰もがおいしくて食事をしたいと望むからだろう。また、手軽に食事をしたいと思う人が多い。それを考え...