後漢の時代(後2世紀ごろ)のお話
蔡経という平民ながら見込まれて仙人になった男がいる。
この男の実家(人間界)に、
いわばお師匠さんであるところの仙人・王遠がたずねてくる。
年期の入った仙人だからその訪ね方も派手派手しい
到着の前には鳴り物や人馬の音がしたのに姿が見えず、
到着した王遠の姿は、というと
きらびやかな衣装を見にまとい、
羽の生えた車に乗り、
その車は5色の竜が曳く。
…
それはそれは美しい女性で、
年のころなら人間界でいうところの18,9才ぐらい。
頭のてっぺんを曲げに結って、
残りの髪は腰まで垂らしている。
着ている服には模様があって、金襴ではないが、
その衣装が放つ光に目を奪われ
その美しさは形容ができない。
しかも麻姑はその指のつめが鳥のようだったのである。
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